作文「HARUMI FLAGと私」

  1. 1.検討の経緯
2019年某日、私はHARUMI FLAGの第一期の抽選に落選しました。
資料請求をしてから、約半年にわたるHARUMI FLAGとの関わりが終わった瞬間でした。



※文中の画像は、すべて公式HPより抜粋しました。

思えば、私は、いわゆる湾岸物件に興味がありませんでした

もともと「埋立地」に対する漠然とした偏見があったこと、東日本大震災の時、海浜稲毛に住む当時の同僚から、「水道が止まって下水道も止まっている。何より排水できないのが大変。もう2週間以上、ずっとマンションの下に設置された仮設トイレを使っている」などの話を聞いて、そのようなリスクは極力避けたいと感じたこと、そして、何よりも、職場へのアクセスが悪かったこと、などがその理由です。

だから、HARUMI FLAGについても、モデルルームを見に行く予定は全くなかったのです。

しかし、オリンピック選手村跡地の活用という話題満載の物件ゆえ、どんどんいろいろなメディアに取り上げられ、だんだん「ちょっと見るだけでも」という気持ちになってきました。

私はマンションを見るのが大好きなのです。こんな話題満載の物件、見逃すのはもったいない!

そこで、資料請求をし、モデルルームを覗いてみることにしたのです。

2.モデルルームを初めて見た日

HARUMI FLAGのモデルルームには、月島駅から歩いていきました。

たまたま雨が降っていて(モデルルームに行く日はなぜかいつも雨だった)、駅から徒歩10分ちょっとのここまで歩くにも、特に風光明媚でも魅力的な店があるわけでもない道を歩くことの面倒くささを感じたものの、「これが毎朝で、暑い日も寒い日も、時間に追われつつ10分以上歩くのは、さぞかし大変だろう」とまでは思い至らず、なんとなくモデルルームに到着しました。

モデルルームに入ると、一時、入り口を入ってすぐの待合スペースで待機しました。
そこには、みるからに感度の高そうな方々が!
私が行った時は、ハイテク企業などに勤めていそうな「おしゃれなエリート外国人」と思しき方などもいて、「おお、この物件は、感度の高いスポットになりそうだ・・・」とテンションが上がってきたのを覚えています。

そしてモデルルームを見ると、一般的価格帯の他物件ではまず見ることのない、ゆとりのある設計・・・特に廊下幅、共用廊下側のフラワースペース(?)など、「さすが、オリンピック選手村となるだけあって、違うなあ」と思わせる点の数々・・・



その上、資料をいただくと、車の導線が地下だったり、足湯があったりなど、様々な新たな街づくりの試みが見られ、かつ、棟ごとにそれぞれ魅力のある共用施設の数々。


共用施設の多くは、居住棟以外のものも利用できるので、どこの棟に入っても折々に楽しめるんじゃないか、また、そこでは楽しいコミュニティもできて、仲間も広がるんじゃないか、などなど、明るい未来が目に浮かびます。

さらにさらに、図面集を見ると、多くの間取りが都心の予算内の物件ではまず見ないような理想的な間取り

それに加えて、部屋によっては「海が見える!」やっぱり、海が見える物件は、塩害だのなんだの言っても憧れます。

オーシャンビューの部屋はちょっと高くて躊躇する・・・けど、せめて水辺はがっつり見えて、よりゆったりした理想の間取りの、パークビレッジの「ある部屋」に惹かれました。

こんな広さ・間取りの部屋は、都心だったら、倍くらいの価格になりそうで、とても手が出ない!

と、すっかりその気になって、モデルルームを後にするのでした。

そして、その足で現地確認へ。

延々と歩くなあ・・・でもここは、日々駅まで歩く導線ではない。OK!
・・・まだかなあ、この辺ならまだ駅から近そうだけど、ここはまだ賃貸棟だわ・・・もっと先。



ってな感じで、歩いて晴海客船ターミナルに到着。

・・・ここかあ、なんか思ったより、棟と棟の間が狭い・・・一見団地みたいだ。でもきっと、完成したら、絶対違うはず。今は工事中だからだよね。

現地訪問時の画像。2つの棟の間がすごく狭い!


客船ターミナルは、今は閑散としているけれど、おそらくオリンピックの時や、入居が始まったら、楽しいイベントとかもたくさん催されて、人気のスポットになるはず。

時刻表を見ると、晴海客船ターミナルから東京駅へのバス便は頻繁!

ここは始発だから、座って通勤できそう、通勤時間帯でなければなおさら確実に座れるよね。
第一候補の棟は、晴海客船ターミナルのバス停真ん前だから、都バスを使えば都心アクセスも抜群!(バス停が将来的にどうなるかはわからないそうだけれど、きっと残るに違いない・・・と当時の私は考えた)


ってな感じで、テンション上げて、すっかり申し込む気満載となり、そこからバスにてゆったり座って帰宅の途に。

その後、水辺が見れる割に価格はほどほどで、ゆとりのある構造、かつ、バス停至近の、パークビレッジの、ほぼ理想の間取りの「ある部屋」に狙いを定めて、複数回モデルルーム訪問し、申し込む方向に商談を進めていきました。

この時点では、完全に自己居住用で考えておりました。

3.迷い

しかし、昔不動産関係に勤めていた叔母に、何気に軽い気持ちでその話をしたところ、「絶対にやめたほうがよい。あの辺は、行き止まりだから、夜には暴走族とかのたまり場になるのでは。物騒で夜間歩けないよ」、と大反対。

いやいや・・暴走族って、今時・・・と思いつつも、確かに行き止まりのあの地に、どれだけ住民外のきちんとした方々が来訪するのか、あまり期待できないかなとも思い始めるのでした。

HARUMI FLAGには商業施設もできるものの、それはエリア内でも、より内陸に近い側。

行き止まりの先のほうには、休日の昼間なら公園や埠頭に遊びに来る方も多いでしょうけれど、夕方以降にわざわざ来るかというと・・・もっとアクセス良い他に行っちゃうんでない?

また、新たにできる商業施設も内容は不透明。

モデルルームで聞いても、「ららぽーとほどの規模にはならず、より生活に密着した店になる予定」的な説明(だった気がする。もうよく覚えていません。検討している方は別途モデルルームでご確認ください)。

外部からの集客まで期待するのは難しい気がしてきたぞ・・・

迷い始めた私に、「オリンピックレガシーとなるこの物件は、もしかすると将来的にはものすごいブランドエリアに成長するかもしれない。そこが『今なら!』この手軽な値段で手に入る、この波に乗らないで良いのか!?」との心の声がして、葛藤しまくるのでした。

4.落としどころ

葛藤の行く末に、私は、「確かにこの地に住むのは、不安がある。しかし、オリンピックレガシーブランドには乗っかりたい!だとすればリスクの少ない乗っかり方にしよう」という、中途半端な決断をするのでした。

すなわち、よりコスパのよい人気の高そうな部屋にして申し込んで、当たったら買っておこう、一旦は住んでみても良いから、低金利の住宅ローンを引っ張って買うのが得だろう!というものでした。

そこで、パークビレッジの内側の棟、狭くて安い部屋の中で、ちょっぴり海の見える部屋に申し込みました。

が、予想以上に結構な倍率になって、落選して終わりました。

5.今の気持ち

今それから2年余りが経過し、オリンピックも終了し、2019年には全く想定外だったコロナ禍を経て、今またHARUMI FLAGが売り出されることになりました。

今の私は当時とは個人的な状況が変わり、HARUMI FLAGを検討することはできなくなりました。

では、状況が変わってなかったらどうしていただろう、と思いを巡らせます。

オリンピックは終わったものの、それがレガシーとしてブランド化するような良い思い出になったかというと、少なくとも現時点ではそういうイメージは抱けない・・・。

販売を延期している間に、パークタワー勝どきなど、駅近でかつ海が見えるような競合物件も出てきました。

良くわからないが、新しくてすばらしい交通機関?と思っていたBRTは、乗ってみると端的に言えば「新路線のバス」に過ぎないかなと(実用的には同じでは?)。

では、従来の都バスだったら、HARUMI FLAGの入居が始まっても、ゆとりで始発から座って利用できるのだろうか?結局、住民で混雑して、座るには早くから待たないとならないのでは?

そして地下鉄利用だとすると勝どき駅まで、最初検討していたパークビレッジ外側の棟からなら徒歩20分近くかかるはず、最近テレワークになっているものの、出かけなければならない時もある、出不精になるのでは??

いや、良い運動の契機だったかもしれない。
少なくとも、通勤不要な老後の住処としては最高じゃない、とも。

でも当時の価格で出るという!
2019年と比べても、都心物件は価格上昇どころか、供給される魅力的な物件がなかなかない状況・・・安いよね、すごく。

ってな感じでウダウダと考え、個人的な状況が変わっていなかったとしたら、また「お得な部屋」にエントリーしていたような気もするのでした。

がっつり自己居住として買うかというと、難しいかな・・・やっぱ駅から遠すぎる。

街としての魅力も、コロナ禍でいろいろ中座していて、一層不透明感あるしなあ(暴走族はともかくとして)。

老後を見据えてとりあえず賃貸でとかならアリかな、とか・・・

相変わらず、悩ましい物件!

なんだかんだいって、合理的思考を超えて、「関わっていたい物件」であり続けるHARUMI FLAGなのでした。

以上

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けろけろ准将です!約15年前、事前調査ほぼゼロで都内自己居住マンションを契約、「このマンションで良かったかなあ・・」と引渡し前に悶々と悩み(手遅れ!)、マンション情報収集が趣味になってしまいました。 その時購入したマンションは大大満足、大成功でしたが、もはやマニアになってしまったので、日々情報収集を続ける人生に!

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