カネ田一少年の事件簿「住宅ローン編1」【カネー】

はいはいはいはいはい、元鉄道運転士のカネーです。

5月はGWがありまして、地元の広島に帰ったり、新潟に行ったりしていましたら全くマンションの見学にいけませんでした。

今月はマンション見学の時間を確保したいと思います。

 


 

前作の紹介

今回はマンション見学に行っていないので、誰も期待してないかと思いますが繋ぎで「カネ田一シリーズ」の続編を書かさせて頂きます。

続編の為、今までのカネ田一少年の事件簿を読んで頂いた方が読みやすいかもしれません。

※登場する人物は実際のものとは異なります。今回のシリーズにもサイコパス社長とカネーはでてきます。

 

[雑記] カネ田一少年の事件簿 1【カネー】 



 

 

[雑記] カネ田一少年の事件簿 2【カネー】



 

[雑記] カネ田一少年の事件簿 3 【カネー】



 

 

 

カネ田一少年の事件簿 完 【カネー】



 

 

それではスタートします。

 

 

 

今日はひと際暑い日だったが山岸知美は浮かれていた。ついにプロポーズをされたのだ。

プロポーズをした男は新田陽介という男だ。

二人の出会いは学生時代の演劇部だった。

陽介の夢は俳優として成功することで、大学を卒業後も劇団に所属し夢をかなえる為に頑張っていた。

しかし、その夢を諦めるざるを得なくなった。付き合っていた知美との間に子どもができたのだ。

知美と別れることも考えたが、子どもは産んで欲しいと思い夢を諦め就職することにした。

 

二人は無事に結婚式をあげ、家を買うことにした。

陽介はまだ働き始めで給料はあまり高くなかったので、住宅ローンを一人で組むことができなかった。

幸いなことに知美も働いていたので、営業マンに進められて知美を連帯保証人にして住宅ローンを組むことにした。

無事に子どもの理沙も生まれ幸せな結婚生活をおくっていた。

 

 

 

知美は暗い表情をしていた。結婚生活にピリオドをうつことになったのだ。

知美は結婚後、仕事に家庭にと慌ただしい毎日を送っていたが幸せは長くは続かなかった。

新田陽介は仕事がうまくいかず転職を繰り返していたのだ。そしてついには仕事も辞めてしまい2人の貯金も減っていた。

知美はそんな陽介をフォローし、献身的に支えながら家計も支えるべく仕事も頑張っていたがついに限界がきた。

陽介が貯金をギャンブルにつぎ込んでしまったのだ。このままじゃ陽介はもっとダメになってしまう。私が甘やかしすぎたのが悪かったのかもしれない。ここで陽介を甘やかしてはいけない。子どもを連れ実家に帰ることにした。

陽介は途方にくれていた。そして今までの生活は知美の頑張りによって成り立っていたことを痛感していた。

さらにお金の面でも困っていた。生活費や住宅ローンの支払いをどうすべきか、働かないと返済もできないし食べていけない。そこで不動産会社に相談することにした。

 

「今の家は大きいので一人で住むのは広すぎるから売るか貸すかしたらどうですか」と不動産会社の担当は言った。

 

陽介は悩んだ。確かに仕事がうまくいかず離婚もしてしまったけど陽介にとっては知美と理沙と暮らした思い出のある家。売りたくはない。それにまた仕事を頑張れば知美が戻ってくるかもしれない、その時に家がないと困る…

そこで陽介は家を貸し出すことにした。

そして陽介は家賃の安いアパートへ引っ越し、家を貸している賃料を住宅ローンの返済に充て、減らしてしまった貯金も元に戻せるように再度働き始めた。住宅ローンを借りていた銀行には仕事の都合で今の場所から離れることになった。ただ数年後には家に戻る予定だと報告し、住所の変更をした。

家を貸し出すことにしたこと、再度仕事を始めたことを知美に報告した。知美は報告を受け、仕事を始めたことに安堵したが、陽介の元に戻る気にはなれなかった。いつものようにすぐ辞めてしまうかもしれない…

陽介が本当に頑張れるかどうか様子をみることにした。

 

 

「すいません、また埼京線が遅延してまして事務所に到着が遅れます。」

カネーは浮かない表情で武蔵浦和駅から新宿の会社に電話連絡をいれた。

 

ああ、今日も埼京線遅延だよ、やんなっちゃうなー。サイコパス社長よりは早く事務所につきたいなー。あの人より遅く行くと電車の遅延とはいえ、面倒だからなぁ。埼京線通勤は時間が読めないから、通勤経路を変えるかな、今日事務所に行ったら事務の真帆さんに聞いてみよう。

 

事務所に着くとサイコパス社長はまだ来ていなかった。

「よかったー、サイコパス社長には気づかれないな」

「カネーさん運がいいですねー」

話しかけてきたのは事務の真美だ。

「ほんとよかったよ、あの人より遅いと無駄に絡まれて仕事の邪魔されるし、当分いじられるからね」

 

ガチャ!!

ドンドンと不機嫌そうな足音が事務所の入り口から聞こえてきた。

 

「おはようございます!」社員全員が口をそろえて挨拶をした。

「おはよう。」

ファミリーマートで買ったであろう、いつものアイスコーヒーを手に持ちながらサイコパス社長が答える。

 

「カネー、あとで下の応接室に来い、やって欲しい案件がある」

「はい、分かりました。」カネーは嫌な予感しかしなかった。

 

「カネーさん、また案件もらえるんですね、やったじゃないですか。今まで結構いい成績だから次回のボーナス期待していいんじゃないですか。」

真美はニヤニヤしながら話しかけてきた。

「いや、単純に他に人がいないんですよ、できる先輩が独立しちゃったし。S友から転職してきた彼は買い取りで大きく成績だしてるから、サイコパス社長のめんどくさそうな案件断りますしね。僕の場合は彼みたいな人脈もないので断れないし、サイコパス社長もそれを知ってるんですよ」

「そうなんですか、大変ですねー」

 

そんな話をしていると応接室に呼ばれた。

 

「紹介者がくるから一緒に話を聞くぞ」

「私の知っている方でしょうか」

「N村不動産の榊原氏だ」

直接会うのは初めてだが聞いたことがある。サイコパスがよく付き合ってる大手不動産会社の部長だ。キャバクラにもよく一緒に行く仲らしい。

応接で待っていると恰幅の良いスーツの似合う男が現れた。

 

「榊原さんご無沙汰しております。最近はどうですか」

「部署としては好調だよ、ただ私も大手にいるのが飽きてしまってね、サイコパス君みたいに独立も考えてるんだが、どう思うかな」

「そうですね、独立すると自由もありますが、案件の取得に苦労することが多いです。部長にまでなられた榊原さんであればもっと上の役員まで目指せると思いますので今のままの方が良いのではないかなと」

「そうかー、そうだよね。まあじっくり考えてみるよ」

「それがいいと思います」

 

実際には榊原に独立なんてされたら困るはずだ。というのも、榊原のいる部署はN村不動産でも大型物件の案件ばかり入ってくる部署で、仲介手数料も相当大きいと聞く。その為、その部署は5,000万以下の物件の仲介は手間がかかるし利益が少ないのでやらない部署らしいのだ。だから小さい案件は株式会社サイコパスのようなベンチャー企業にまわしており、当然サイコパス社長もそれが分かっているから接待で榊原をキャバクラにも連れていくし、接待をして気持ちよくさせている。それが独立なんてされたら堪ったもんじゃない。

 

「君は会うのが初めてだね」

「はい、いつもお世話になっております、カネ―と申します」

「榊原さん、今回の案件はカネーと一緒に取り組もうと思います。」

「精一杯取り組まさせて頂きます。よろしくお願いします。」

カネーは背筋を伸ばした。

 

「そうか、よろしく頼むよ。2,000万位の案件なんだがうちではやらなくてね、相談者には君たちを紹介しておくからあとは任せるよ」

「お任せください。この案件が終わりましたら、またいつものお店に行きましょう。」

 

榊原は気分良さそうに帰っていった。

 

「カネー、明日相談者のところに行くから、用意しておけよ」

「分かりました。」

「今回の件、最初は俺が相談者と話すが、そのあとはお前が引き継ぐように。ただし、榊原氏の案件は絶対に失敗できなからそのつもりで取り組めよ。榊原氏がくれる案件は金額は大きくないが継続性がある。失敗したりすると迷惑が掛かる。そうすると案件を紹介してくれなくなる可能性があるのは分かるよな」

「はい、分かりました!」

カネーは本当にやりたくない案件だと心底思っていた。絶対失敗できないプレッシャーもあるにもかかわらず、金額も小さいのだ。でもカネーにはS友の彼のような人脈がない。となるとやるしかないし、それがサラリーマンというものだ。

 

次の日、サイコパスの車で相談者の自宅に向かった。

サイコパスはイタリアの高級車に乗っていたのだが、相談者の家まで行かずに相談者の家の数百メートル手前で車をコインパーキングにいれた。

「社長、何で相談者の家まで車で行かないんですか、ここから相談者の家までは結構ありますよ」

「おい、これからかかわる案件は2,000万円位だと言っていただろ、それくらいの家を買った相談者にこの車で乗り付けてみろ、いいイメージは抱かないだろ。それくらい考えればわかることだぞ」

「はい、すみません。考えが足りませんでした。」

カネーはイラっとした。だったら始めから電車移動すればよかったのにと内心思った。

 

相談者の家に着いた。表札には「新田」と書いてある。

呼び鈴を鳴らすと疲れた表情の女性がでてきた。年齢は40代くらいだろうか。

女性は「新田知美」ですと名乗った。

 

 



 

 

マンションの紹介

 

ライオンズ中浦和フォレストフォートモデル-ムオープン中

価格  :3,920万~5,970万

専有面積:66.07m2~77.37m2

交通     :埼京線 「中浦和」駅 徒歩7分

間取り :2LDK~3LDK

参考記事:

中浦和の住み心地とマンションの紹介 『ライオンズ中浦和フォレストフォート・オハナ中浦和・エクセレントシティ中浦和』 【カネー】



眺望の参考動画



 

資料請求はこちら
掲示板:ライオンズ中浦和フォレストフォートってどうですか?

7年ほど、中浦和、西浦和エリアに住んでいますが、このマンションの価格には注目していました。

蓋を開けてみると、今の市場だとそれ位するよなという感想です。本当にマンションの値段は上がりましたね。

ただ、マンションの値段が大きく下がることは考えられません。仕事がらデベロッパーやハウスメーカーとやりとりすることが多いのですが、建築費が下がる見込みが当分ないのが現状です。

それを考えると7年前の相場を知っている私は当然高いとは思っていますが、今の市場だと適正です。

小学校が少し遠いのが難点ですが、中浦和と西浦和の土地をみていると、この規模のマンションの供給は当分ないと思います。

タイミングが合う方は検討してみてはいかがでしょうか。

以上マンションの紹介でした。

 

次回予告

 

せまりくるサイコパスからの圧力

知美はどうすれば助かるのか

カネーは知恵をしぼり精一杯考える。

知美の運命はいかに。

次回、カネ田一少年の事件簿「住宅ローン編」2

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不動産ベンチャー企業で仲介業をしていた経験を活かせると思いスムラボに応募しました。 忖度はせず本音で物件のことを書こうと思います。 [寄稿] マンションコミュニティ:スムラボ派出所スレ

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