阪神芦屋にできるマンションの現地を見に行ってみた−プレミスト芦屋・ジオ阪神芦屋−【大阪タワー】

大阪タワーです。

少し前、久々にスムラボのオンライン飲み会がありまして楽しく皆様とお話できたのですが、その際にすごろくさんから「大阪タワーはモデルルーム訪問を半年くらい熟成させるから、、、」と褒められた(ということにしておこう)ので、さっさと記事化しましょうということで書いております。
(今回はモデルルーム訪問じゃないけど。)

本題の前に

スムラボのシステムで各ブロガーのハンドルネームの後ろに地名が書いてあります。
今まで大阪タワーの場合は【関西】と書いてあったのですが【大阪・神戸】に変更となりました。

理由は大きく二つあって、
  1. スムラボブロガーとして、神戸ブロガーがなかなか現れない。(運営さんは募集されているそうです。我と思われる方は是非!!!)
  2. より皆さんにわかりやすくするため(分野の明確化)
ということにあります。

まあ、②については簡単ですごろくさんと大阪タワーで何が違うの!?と初見で思われる方もいらっしゃると思いますのでわかりやすくするためです。
今までも関西と書いていた通り、「大阪特化型のブロガーです」と表明していたわけではないのですが意識して読まないと大阪と関西の違いなど頭に入ってこないと思います。(実際、大阪タワー自身が忘れていた。)

昔、スムログ では神戸のマンションについて書きました。

あと、自分自身の行動で最近多いのが阪神間の中古マンション検索ということもあります。
市内のマンションの値段があまりに高騰している中、私自身がどこかに逃げ場を探しているところがあります。

よくよく見ていると、これはいいんじゃないの?と思えるマンションがあることも事実。
大阪市内で狭くて高いマンションを買うのなら、こっちの方が落ち着いた環境で広々とした高級マンションに住めるよね、と思うことが多々あります。
とはいえ、住宅選びは様々な複合的な要因(個人的な理由も含む)で選択するものなので、市内での生活に踏ん切りをつけるというのもなかなか難しいのも事実、、、

というわけで、皆様からすると何か変わったということはないのですが自分の中でのスタンスを明確にしましたよ、という話でした。

阪神「芦屋」という駅について

芦屋という街

まず、芦屋というのは全国的に有名な高級住宅街であるというのは誰もが知るところ。

ただ、芦屋の中でも高級住宅街というのは阪急神戸線の北側のいわゆる山手サイド(六麓荘とかそういうところです)かJR「芦屋」と阪急「芦屋川」の間のエリアに多い。

山手サイドは駅距離もあり、価格もさることながら今のマンションを選ぶ人のトレンドには合わない。

一方、JR「芦屋」は新快速も止まるし、駅自体が便利。しかも、駅南の再開発もあり、街としての期待感もあります。

JR「芦屋」 駅工事が始まっており、駅の南側出入口もきれいに建て替わっておりました


JR芦屋徒歩圏の最新マンション、「芦屋大原町HOUSE」 積水ハウス・野村不動産のJV物件で低層超高級マンション。 総戸数9戸でもちろん全て億ションでした。


芦屋大原町HOUSEなんてよそのモデルルームで聞いたところによるとこれだけの戸数しかないのにも関わらず、嘘か本当かはわかりませんが複数戸を買われた方が複数名いらっしゃったとか。
もちろん、100平米を超える部屋しかなかったし、グロス価格を見ると1億円を大幅に超えるような価格のマンションであったわけですが冷静に考えると坪500万円くらいだったと思うんですよね。
あれ?下手な最近の市内タワマンでも油断していると行ってしまうような価格、、、

もっとも、これは最上級の話ですからこれから紹介するマンションはもう少し現実的な価格になるはずです。

阪神「芦屋」というエリア

個人的には結構狙い目なんじゃないかなと思います。

まず、街並みはものすごく綺麗。

阪神芦屋駅のホームから芦屋川を見る


駅を出るとパントリーがあります。個人的にはお高めスーパーの中では一番好きです。


駅前の通り(鳴尾御影線)ショップも多いし雰囲気満点


大阪タワー的にはこういうことってすごく大事だと思っております。

昨今の世の中の流れ的には便利な場所であれば、過去の文脈は消し去ってしまうという風潮は全国的にあります。資産性ということでいえば、上がり調子の長期的な潮流に乗っているということでそれが正解でしょう。
駅直結のタワーマンションのようなところであればそれでいいのかもしれません。

ただ、住宅というのは生活を営む場所であるわけで、住宅街というのはその街に住むマジョリティに対して最適化されるように作られているわけです。
何が言いたいかというと、今までそんなにお金持ちの住むような場所じゃなかったようなところに昨今の新築マンションの価格を前提とした住民が入り込むというのはギャップが生じるに決まっています。

再開発が行われて建物が新しくなり表面的に街がきれいになったとしても、地元に住んで長年その場所で生活を営んでいる人たちは当然再開発前からの今まで通りの日常を営まれるわけです。
東京湾岸のそれこそ有明のような場所であれば、タブラ・ラサだよねってことで話も変わってきますが残念ながら関西にそんな場所は本質的に存在しません。
せいぜい、六甲アイランドとかそんな感じかなとも思いますがその六甲アイランドですら30年程度の歴史は背負っているわけですからすでにそれなりの文化は醸成されている。
今更になって、自らのフロンティア精神を引っ提げてアーリーアダプター顔して乗り込んでいっても空気が読めてないよねぇ、となってしまうでしょう。
どことは言いませんが昨今再評価されようとしている(=地域が持つ相場に対して、逸脱するような商札を売主が掲げている)エリアなんかだと、これから住まわれる方には本当に大丈夫?地域のことを本当に理解している??って個人的に思ってしまうようなところはありますが、その点、阪神芦屋周辺というのは非常にバランスがいい街です。
山の手の超高住宅街ような「電車?何それ??ああ、新幹線のこと???」みたいって、これは完全な妄想な突飛な雰囲気でも無いですし、そこそこ高属性な方が今から入っていっても暮らしやすい街なんでないかな?と思います。
近所には平田町のような有名な高級住宅街もあるわけで、一般的に阪神沿線に持つイメージとは根本的に違いますね。

住んでいる家は、平田町にあった。あまり、芦屋について詳しくない人が聞いても、ピンとはこないかも知れない。第二京浜国道よりも海寄りだった。「ねえ、阪急電車よりも、上の方にあるんでしょ?」
東京に出てきたばかりの頃、北里病院の近くにある付属校出身の子たちに、しばしば、聞かれた。彼女たちは、皆、それは当然のことであろう、という顔をして尋ねた。「ううん、阪神電車よりも、ずうっと下だよ」そう答えると、「ふうん」という表情になった。ウソをついてみたところで仕方ない。私の家は、国鉄線よりも、そして阪神電車よりも下にあったのだ。「阪神電車よりも、下なんだもの」あっけらかんとおした感じで言うと、少し侮辱のニュアンスを含んでいたみんなの表情は、むしろ、憐れむような表情に変わった。
不思議だな、と思う。東京の人たちは、三本の鉄道路線を越える毎に、それぞれ、まったく別の雰囲気の街並みが広がっているのだと思い込んでいるらしい。もちろん、その認識は大筋としては間違っていない。けれども、例外はどこの世界にもあった。

田中康夫「芦屋市平田」(「昔みたい」より)

芦屋川に隣接する町は高級住宅街だということで人気があります。
さらに、昨今の利便性を重視する風潮からすると芦屋でも山の手のような坂がきついエリアよりも浜の手のような平で便利な場所は再評価されてくるでしょう。
ハザード的な観点でも芦屋川の治水は近年になって相当改善されているので、昔ほど不安は少なくなってきていることも心配が減っているポイントです。

この周辺の唯一の難点は阪神神戸線の遅さで梅田まで特急でも30分近くかかるということ。JRで新快速が使えれば、そんなに気にならないとは思うのですがこのエリアからJRの駅まで歩くくらいなら、阪神電車に揺られている方が早いかな笑
三宮までなら12分と近いのは確実なメリットですし、あと何気に難波も近い。
ただ、市内のタワマンなら全て生活が徒歩や自転車くらいで完結できるのになぁ、と後ろ髪を引かれる私のような人には向いていないかなぁとも思います。

この辺りが許容できて、安心した場所に住みたいというファミリーやプレファミリーには非常にいい場所。

大阪タワーの家はいわゆるDINKSですので、そのうちに感覚が変わってくるかもしれませんが後学のための意味合いも込めての現地見学をしてきました。

マンションのこと

プレミスト芦屋

まず、立地は抜群でしょう。駅から3分。その間にはパントリーやアンリシャルパンティエの本店などを通り抜けながら行く感じですごく雰囲気がいいです。



アンリシャルパンティエ本店。カフェ併設。




街並みもですが、マンション自体の雰囲気も素晴らしい。
ここは竣工後販売のマンションですので、現地に行くともうほとんどできている状態。











公式HPを見ていると、この辺りの建物ではお決まりの阪神間モダニズムという言葉が出てきますがそのようなコンセプトを謳う物件でも玉石混在なところがありますがここは相当クオリティが高い。
外壁にタイルだけでなく、天然石も入れていますし、タイル自体も陰影がはっきりと出る質感の高いものをきっちりと使っています。

平面図を見ているとリビングの間接照明や天井カセットエアコン、玄関のピクチャーレールなどオプションが難しい分、グレード感は相当高めな印象です。



間取りもいいですね。リビングの下り天井と柱が気になるくらいでそれ以外は全く問題ないでしょう。玄関にしっかりとアルコーブが設けられているが故に住戸内の廊下もそんなに長くないですし、うまくまとまっているなぁと思います。
仮にこれが1億円だとすると坪375万円くらいか。もう少し上振れするような気もしますけど、直近のザ・パークハウス芦屋川西町も平米100万円くらいのスタートで平均は坪400万円程度でした。立地としては川西町よりもこちらの方が若干上かな。あとは時期的な価格補正ですかね。
記憶を辿れば、ジオグランデ芦屋船戸町でもこれくらいの部屋は9000万くらいでした。(もっともこの住戸は北側で線路に近いというようなネガがありましたが。)一般的には船戸町の方が立地としては評価が高いでしょうからやはりこれくらいが最低価格の一つの目安かなと思います。

高級物件で現在販売中のものでいえば、グランドメゾンThe住吉本町グランヴィ岡本辺りとの比較になると思います。両方とも概ね坪400万円ちょっとというところですので、金額的にはどこもほとんど変わらないでしょう。本音を言えば、ここが立地的にはちょっとくらい安くなるんじゃないかな?とか思うのですがほぼ誤差みたいなものでしょうから気にしても仕方がないですね。街並みの好みで選べばいいのかなと思います。

また、1億円程度のレンジに収まってくると大阪市内・神戸市内のタワマンでまだ消耗しているの?という層に対する受け皿としてはありだと思うんですよね。
金額的には神戸のベイシティタワーズ神戸とかがバッティングしてくる感覚です。タワマン大好きの大阪タワーでもここと比べるのなら、こっちのがいいかなと思います。最低限、ベイシティタワーズの場所よりもこちらの方が住みやすいだろうし、仕様も高いです。

ジオ阪神芦屋

位置図はこちら



阪神芦屋駅を降りて西へ進みます。
(マンションに近い西側にも駅の出入り口はあります。)



芦屋警察を超えて





芦屋川を超えて線路の南へと進みますと、、、

ジオ阪神芦屋の現地が現れます。







こちらのマンションの最大の特徴は1Fにスーパーライフが入ること。
その分、前述のプレミスト芦屋と比べても敷地は相当広いです。まあ、マンションの戸数自体も多いわけですが。

ここのポイントは行政区が芦屋市では無くて、神戸市東灘区になるところです。

正直、日常生活を送る上で何が変わるということがあるわけでもないのですがその分お得に手に入れることができる可能性があります。
当然ですが、プレミスト芦屋とは学区は変わります。ここは東灘小学校区。問題があるとは全く思いませんが深江ということで東灘区の中では下町に属するエリアではありますね。
あと、区役所が住吉なのでその辺は遠いから少し不便かもしれません。芦屋市役所は目の前にあるんですがね。

この辺りの感覚を例えるのなら、VWゴルフとアウディA3の差とかハリアーとレクサスRXの差とか神戸市西区と明石市の差とか神奈川県葉山町と横須賀市秋谷の差とか、、、いろいろ言えるわけですがブランドよりも実を取るのならジオという選択は充分に有り得ると思います。

阪神電車から見えるマンション「ユニテ サーラ芦屋」が解体工事してる。店舗付き集合住宅になるらしい





上記の配置図によると、住宅部分とスーパーはしっかりとわかれているので特に問題はなさそうです。

駐車場を北側に寄せることで最大限阪神電車の線路との離隔を取ろうという配慮が見えて好感が持てますね。



車寄せもきっちりと取られています。
最初、ライフと同居するジオということで、レジェイドシティ瓢箪山のような雰囲気になるのかなと心配しておりましたが杞憂に終わりそうです。

つまり、高級マンションに相応しい雰囲気になりそう。



プランを見ると阪神電車に面する北側は二重サッシになっていて音への配慮もなされています。
ただ、阪神電車はJR線と違って深夜帯に貨物列車が通るわけでもないので、線路に近いことによる影響は比較的マシなんじゃないかと思います。

ただ、個人的にはこのストレージアという収納には若干不満。。。



ストレージアの大きさを洋室にコピーしてみるとストレージアが4帖くらいの大きさであることがわかります。
しかし、その割に実際に収納として使える範囲というのは赤い点線で囲われた部分だけということで物が置ける部分は実は多くない。
この手のウォークインクローゼット系の収納にありがちな話ではあるものの、さすがに一つの収納に対して扉が三つというのはやりすぎ感が否めません。
こういうプランは個人的にはメニュープランで選択できるようにしてあれば充分な気がしていて、ティピカルプランにするのはどうなのかな、、、
クローゼットの扉が部屋に出てこない分、部屋がすっきりするという意味ではいいと思うんですがこの高いご時世ですから1m2でも無駄にしないという気概を見せてもらえた方が消費者にとっては誠実に映ると思うのですよね。

なお、価格ですが冷静に考えると坪300万円程度というのが現実的なラインかなぁと思います。
近傍の販売物件だと、イニシア神戸森北町がこのくらいの金額水準。
上に貼った74m2の部屋が6000万円半ばくらいの価格であれば、いろいろな人に受け入れられやすいのかなと思います。これ以上高い水準になるのなら、中古も含めてしっかりと周りを見渡すべきです。
阪神間の競合物件でもクラッシィ尼崎ヴェレーナシティ夙川パークナードよりは高いとは思いますが阪神芦屋や打出最寄りの特に海寄りのマンションは販売が弱いところがあるので、そこまで強気にはならないのではないかな。逆に、坪270万円くらいの水準で出してくれたら問答無用で買いです。っていうか、自分で買うわ!!!
プラウド芦屋西蔵町なんかも新築のプラウドとは思えないような値段で価格で売り出し中だとHPに載っていますし。

同じジオでも岡本レジデンスより安いとは思いますし、広域に目を向けて例えば、今度できる箕面船場のタワーマンションよりは安くなるでしょう。
大阪市内の新築タワーだと弁天町のタワーマンション辺りの金額とバッティングしてくるくらいの値段であれば、悩みがいも出てきて面白いかなと思います。

まとめ

昔から続く高級住宅街のいいところは買い手が実需に限定されるが故に価格のボラティリティが少ないというところです。
例えば、プレミスト芦屋のようなマンションはやはりどこからどう見ても億ションに見える。
これは将来的な価値も含めて安心感が持てるし、仮に10年前に出ていても億ションだったでしょうから昨今あるようなこれで一億円か、、、というようなガッカリ感とは無縁です。

旧来から高級住宅街として認知されているところというのはそれなりに理由があるから高級住宅街になっているわけです。
だって、考えてみてください。100年以上前の大富豪が交通的には今よりもずっと不便だったこのエリアにあえてわざわざ居を構えるというのにはそれなりの意味があるから。
それは影響が減ったとはいえ、今でも脈々と受け継がれていると思います。端的に言えば、安定した地域社会であるということです。
実際、街の雰囲気の良さは市内で最もいい北浜よりもいいくらいです。美味しいお店も多いですし。(レストランの値段は市内よりも高いけど!)

特に、この辺をオススメしたいのはすごろくさんのように現状でいわゆるコンクリート貯金(=現居でキャピタルゲインがたっぷりある)がある人でそれを引き出したい人。
大阪市内もここまで値上がると椅子取りゲームのBGMは相当早く鳴っている感覚はあります。

それなら、「もう疲れたから、早いところ椅子に座って安心感を得たい!!!」という人は多いでしょう。
「現居を3000万控除の枠くらいで売ってしまって、その売却益を高配当株(例えば、3000万円を4%で運用できたら月10万円手元にある計算になりますね)などでうまいこと運用したら実質タダ同然で高級マンションに住めるとかライフハックやんけ!!!」という妄想には誰しもが取り憑かれるわけですがそういう人の出口として、今回ご紹介したマンションたちというのは有効な処方箋になるのではないでしょうか。

正直、このエリアが今よりもずっと値上がりしていくとは思いませんがフルローンで買って残債割れしない程度の資産性はあるでしょうから全然問題ないと思います。
何よりも利便性をそこまで損なわないで優れた環境が手に入ります。

今まで興味の無かった人たちも一考の価値はあると思います!!!

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こんにちは、大阪タワーです。スムログからやってまいりました。 スムラボでは関西のタワーマンションのレビューを行います。 昼間は在阪デベロッパーで都市開発のお仕事をしております。 大阪市内タワマン在住の永遠の30歳です。よろしくお願いします。

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