こんにちは、ナカハラです。
前回、日本の不動産価格は踊り場の筈がじりじり上がっていることについての続きの話をしたいと思います。
米国株、ダウ反落し458ドル安 アップルなどハイテク株が下げ主導 ナスダック大幅安
2022年9月30日日経新聞
【NQNニューヨーク=戸部実華】29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比458ドル13セント(1.5%)安の2万9225ドル61セントで終えた。取引時間中には2万9000ドルを割り込み、年初来安値を下回る場面もあった。前日に急低下した米長期金利が再び上昇し、ハイテク株を中心に売りが広がった。世界的な金融引き締めが景気を冷やし、企業業績が悪化するとの懸念も相場の重荷となった。
29日の米長期金利は3.7%台後半と前日終値(3.73%)を上回って推移した。前日は英イングランド銀行(中央銀行)が一時的に長期債を買い入れるとの発表を受け、米国でも長期金利が低下したが、1日で流れが反転した。米連邦準備理事会(FRB)が政策金利を大幅に引き上げるとの見方は強く、金利低下は続かなかった。
長期金利が上昇すると相対的な割高感が意識されやすい高PER(株価収益率)のハイテク株が相場の下げを主導した。ドル高も海外売上高比率が高いハイテク企業の売りを誘った。アナリストが投資判断を引き下げたスマートフォンのアップルは5%安で終えた。ソフトウエアのマイクロソフトも安い。
市場では「FRBによるインフレ抑制に向けた仕事はまだ多く残っており、長期金利とドルの先高観が強い。米株相場を支えてきたアップルの連日の下げで市場心理が悪化し、ハイテク株売りが勢いづいた」(LPLファイナンシャルのクインシー・クロスビー氏)との声が聞かれた。
アメリカの景気が落ちれば、当然日本の景気も悪くなる。というのがここ何十年も続いてきたわけですが、今のアメリカと日本の最大の違いは金利です。
今後アメリカの政策金利は今年9月に0.75上がって3.0~3.25%、一方日本は2016年1月から-0.1%マイナス金利ですね。
アメリカは前回のリーマンショックの轍を踏まないために、景気の急激な上昇を金利政策によって無理やり抑え込もうとしています。
”景気が上げればみんなハッピーで最高じゃーんヒャッハー”
という意見もありますが、例えば酒を飲みすぎて悪酔いした翌日って最悪の気分ですよね。それと同じようなことが国レベルで起こると、金融レバレッジの原理による不良債権の嵐や急激な景気悪化は倒産の激増化を発生させたりなど、日本のバブル崩壊の時を調べてみるとよくわかります。
景気の良いときは流れに乗ったバブリーな人が一時的に良い思いをしますが、普通の人は普通に仕事をして恩恵はそれほど実感できません、逆にはじけると良いときに真面目に働いていた人も含めて、どん底に落とされます。
景気の波はある程度のペースで上がり続けるのが1番で、最悪が下がるときも穏やかに且つ早期に下げ止まるのが良いわけです。
今のアメリカはそれをやろうとしています、ただし下手をすると単に景気悪化を招くだけの最悪な政策にもなったりします。
景気のコントロールって難しいんでしょうね。
逆にいうと、それほどアメリカの景気は少し前まではよくなる一方だったわけです。
現在金利をガツガツ上げて景気を抑え込んでいるのは、ジャブジャブ出回っていたお金の流通を減らすことにより、お金の全体量を減らすということです。
ものの価値は本来たくさんあれば安くなるものですが、それが価値を生むものであれば全体の流通が増えた分以上の価値を生んでゆきます。
今のアメリカは少し前までは安くたくさん市場で調達できたお金の総量を金利を上げることにより減らしているわけです。
グローバル通貨であるドルの管理ということは、総量をへらしたり景気を抑制したりするのは中国の台頭や世界的な指導力の低下につながるということもあり勇気の必要な政策だと思いますが、逆にいうと今のアメリカはそれだけ強いということも言えます。
”だったらアメリカより金利の高い国はもっと強い国ということですよね?”
という疑問も出てくるかもしれません。
実際現在のトルコの金利は12% ブラジルは13.75%です。
弱くはない国ですが、アメリカより強いわけではないですよね。
高い金利というのは本来、経済的に弱い国が調達できるリスクの高さを反映して金利が確定します、いつ破綻するかわからない信用力の国に投資する場合はそれだけのリターンを求められるということですね。
逆に安くても信頼できる国の通貨なら買ってくれたわけです、今までは。
金利が安いというのは本来その通貨の最強度を表すバロメーターだったのが、
- 協力な経済力を示す低金利
- それを超えるマイナス金利
- さらにそれを超える利上げ
今の日本は要するに2.なわけでして、もはや金利を上げられないというのは他にも理由はあるのですが、ざっくりその程度の国になっているということかもしれないですね。
踊り場予測の話に戻りますが、実際アメリカの30年固定金利はここ数か月下がっています。
アメリカも必要以上の景気下げは上記の通り望んでいないでしょうし、日本の東京23区の物件制約数は下がっているそうですから日本の不動産踊り場説は半分あっているという感じでしょうか。
踊り場とナカハラも言っている通り日本の景気が底堅い状況は変わらないと思いますし、何といっても未だ日本の金利は世界一安い水準なので、一般の方々が購入できる郊外の駅近物件は未だ買っても良いかもしれませんね。
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