大阪ブロガー&不動産仲介会社TOWERZ タワマニマンとの座談会『どうなる?大阪タワーマンション2023!』 【後編】
前回に引き続き『どうなる?大阪タワーマンション2023』をテーマに大阪マンションブロガー&不動産仲介会社TOWERZタワマニマンさんで座談会を行います。
前編をまだご覧になれていない方、内容を覚えていない方は以下のリンクから前編も併せてご覧ください!
後編の対談テーマはコチラ!
■対談テーマ
- 【前編】2022年の大阪のマンションを振り返って
- 【前編】2023年の注目している新築マンションはどこ?!
- 【後編】2023年の大阪のマンション市況はどうなる?
それでは後編もお楽しみに!!
目次
この座談会 に参加したメンバーは?
◾︎大阪市内を中心とした新築マンション情報を発信しています。
◾︎マンション経験値(2022年11月時点)
- 購入5軒(いずれも新築、内1軒は投資用)
- 売却2軒
- 賃貸1軒
◾︎2021年に3軒目、2022年に4軒目&5軒目を購入しましたが、まだまだ自分自身のマンション探しも続きそうです…
◾︎全国転勤の会社員のため半住半投(転勤時に売りやすい貸しやすい)が物件選びの目線です。
◾︎物件探しのアドバイス等を行っておりますので、お気軽にご相談ください。
◾︎対応領域:新築購入/中古購入/自宅売却/マンション投資
[寄稿] マンションコミュニティ:スムラボ派出所スレ
こんにちは、大阪タワーです。スムログからやってまいりました。
スムラボでは関西のタワーマンションのレビューを行います。
昼間は在阪デベロッパーで都市開発のお仕事をしております。 大阪市内タワマン在住の永遠の30歳です。よろしくお願いします。
[寄稿] マンションコミュニティ:スムラボ派出所スレ
前職では不動産会社で営業の仕事をしておりましたが、現在は不動産専門のマーケティング会社を経営しております。 長く"新築マンション”に関わる仕事に就いていたため、その頃の経験に、現在の仕事で培った「データ分析の力」を加えて、独自性の高い記事の投稿を目指して頑張りたいと思います♪ スムラボでは、主に大阪の「タワーマンション」を中心に記事を書いていこうと思いますので、フォローをよろしくお願いします♪
TOWERZのCOOを務める、タワーマンションの専門家。 以前は、大手デベロッパーで複数のタワーを企画から販売まで担当。Youtubeチャンネル「芝塾」を運営するなど、名実共にタワーマンションおたく。
座談会 スタート
③2023年の大阪のマンション市況はどうなる?
最近は『マンション価格は天井で徐々に値下がりする』だとか「2022年末の長期金利の金融緩和縮小発表」をうけてマンションが売れなくなり不動産価格も下落するとの話もチラホラ聞こえてきますが皆さんどう思いますか?
大阪タワーさんは「シエリアタワー中之島」激安要望していますが、いかがでしょうか?
デベロッパー視点では新築マンションの価格は「原価を積み上げた価格」と「市場相場」を比較して高い方で決まるものですが、現在の不動産価格は原価を積み上げた価格に近いので、今相場が高くなっているのは。ある程度はやむを得ないのかなと。
ただ、赤字を垂れ流してでも処分をしないと経営的にヤバいという会社は特にないので、ダラダラ販売続けていくスタンスが多くなり値下げをする会社はなかなか無いでしょう。
一般的には借地物件は早く売りたいと考えるのが自然なので、ある程度早く売れる金額で出すのかなとも思いますが中之島の場合は関電の自社の土地だからなぁ。そんなに欲張って利益取らんでも、、、と言いたくなるのは人情だけど、向こうも商売だから笑
後、最近思うのは街中にインバウンドが増えてきていますよね?!海外の方からすると為替影響で販売動向が変わってくるかと思いますが、最近のインバウンドの動きを見ると海外向けには売れていくのかな〜。外国の方が大阪にマンションを買われてどうするのかよくわかっていないんですが。
大阪タワーさんと丸かぶりになるのですが、中古マンションは高値のチャレンジ価格をしている物件は長期販売に対する焦りや体力的な問題から値下げするケースがあったり、お得な中古物件が出る可能性は高いと考えています。
中古だと大規模タワマンの高層階・角部屋はこれからも値段が上がります。「ザ・パークハウス中之島タワー」、「グランドメゾン新梅田タワー THE CLUB RESIDENCE 」、北浜や中津のタワマンなどのプレミアム住戸も、まだまだ上がると思っています。
これを三井不動産レジデンシャルがどう捉えているのか?で金額が変わってくると思うんですよね。とはいえ、スペック的にブリ堂より多少下がったところでブリ堂より安いなんてことは有り得ないでしょうが。
ただ、ここは販売時期的にはウメキタ二期とガチンコ対決になるので、あまり無理しないような気もします。(と安い方に期待)
南東角の最上階で仕様も眺望も最高でしたが、1年も経たず1億円も値上げして売れる世界は理解が追いつかない…
お金持ちがお金を使って更にお金を増やすことが出来るシステム(笑)
本町エリアの新築タワマンも坪400万弱だと販売の動きは良くない。竣工前完売はほぼ無理な価格水準に達しています。
最近完売した「クレヴィアタワー御堂筋本町」、「ローレルタワー御堂筋本町」は竣工後も結構長い間、棟内モデルルームで販売していましたね。
実際、棟内モデルルームに行くと結構良いなと思う部分も多かったですが…
よって、2023年に販売される新築マンションも一部の人気エリア以外のタワマンは坪400万円を下回る水準で販売してくるとは思います。
流石に三菱地所の中津のタワマンはうめきた2期エリアからも近いので坪400万円は超えますが…
結局は面積狭くしたり、共用部・専有部の仕様を落として価格は今までのタワマンと一緒だよ、みたいな物件が多くなるのかな〜と思っています。悲しい…
デベロッパーとしては、既に高い土地を取得・資材費・人件費高騰していることを踏まえると、赤字になってまで値下げをする必要はないですし、そもそも体力のあるデベからすると長期販売も痛くもないでしょうしね。
在庫数が増えて、長期間売れ残った場合に商談会と称して一部の部屋だけ数百万円程値下げすることはあり得ると思いますが、一斉値下げ、バーゲンセールみたいなことはあり得ないかと思います。
ちなみに、在庫数と言えば先日Twitterで発信されていましたよね?三井不動産の在庫数に関して。
新築マンションで段階的値上げをして竣工後も数年販売するスタンスは住友不動産くらいしか見ませんでしたが、最近は他のデベロッパーも1期は様子見価格で販売して、その後は段階的値上げをするケースが増えてきたので、多少高くても竣工前完売を狙わないことがスタンダードになるかもしれません。
逆に購入者目線だと購入するなら1期で買うのが鉄則と言えます!
一方、中古は長期販売に対する焦りや体力的側面から値下げするケースは増えてくる可能性あり。
— すごろく (@kmsugoroku) December 26, 2022
(個人の見解です)
新築に関しては「不動産経済研究所」のデータを見ていても、契約率は好調の目安と言われている70%前後で推移しており順調です。
大阪市内の中古タワーマンションについては、昨年は過去最高価格を更新するほど価格が上昇したにも関わらず、過去最高の取引数を更新するなど、マーケットの動きは順調でした。
これらの結果を見ると、新築・中古共に価格が下がる要因は特にないと思います。
2018年と2021年に長期金の誘導目標の上限が0.2%、0.25%と引き上げられましたが、その時も、実際の金利への影響は殆どありませんでした。 今回は為替への影響は見られますが、円安に振れ過ぎていたレートが元に戻っているだけですし、こちらも不動産相場への影響は限定的では ないでしょうか。
タワマニマンさんはいかがでしょうか?
結果的に少し価格の安い郊外の物件が動くんじゃないでしょうか。大阪市内の人気のない、売れ行きが良くないタワーマンションでも、ずっとそのまま売り続けると予想します。
これまでは価格が上がっても、その分金利が下がっていたので、購入をする方は実際の返済額はあまり変わらず、売行きは順調でした。 しかし、仮に今年変動金利が上昇してしまうと、一般的な購入検討者はしんどくなって、郊外に目を向け始めるのではないでしょうか。
また、売れ行きがどんどん下がっていき、インバウンドも付いてこないという状況になれば短期的に値段が下がることはあるかもしれません。
ちなみに、海外の業者に話を聞くと為替の影響はあまり感じていないようです。円安だから日本の物件買っておけ、みたいなことはあまりなさそうです。
それよりコロナが落ち着いてきてオンライン内覧やオンライン契約が普及してきて買いやすくなってきて海外の購入者が増えてきている状況です。
金利の件についてですが、変動金利が上がってくると購入者が付いていくのが厳しくなってくるでしょうね…
ただ、金利を上げるには、所得を上げないといけないので、そこについてはまだまだ時間が掛かるのではないかと思いますね。
私の会社も賃上げ要求等はしていますが、最近の電気代・ガス代の高騰額の方が賃上げ要求額より高いくらいなので、この状態で変動金利が上がると結構辛いです(笑)
スムラボは新築のマンションレビューがメインですが、新築マンション価格の高騰の影響もあり中古マンションを検討される方も増えてきているかと想定します。
実際、私への相談も新築6割、中古4割の相談比率になっていますので、中古マンション市況は多くの方が興味関心が強いかと。
今回、中古マンションのプロもいるのでタワマニマンさんからコメント頂戴できればと思います。
また、取引数も過去最高を更新したのですが、特に印象深かったのは、昨年11月の新規売出数が 月間で150件とめちゃめちゃ多かったことです。
この数は”過去最高”なんですが、これって何かのサインではないかと思っています。 今が売り時と考えて「利益確定」に動く方が多いのかもしれませんが、 この傾向が続き過ぎると、在庫が増え過ぎて、中古市場の価格下落圧力が働くことになるかもしれません。
因みに、昨年のマーケットの特徴と言えば「賃貸」の動きも興味深いですよね。
取引数はなんと年間1,000件を初めて超えて、市内のタワーマンションを賃貸で借りる方が非常に多い年になりました。
賃料も過去最高を更新しましたが、それ以上に価格が上昇したため、表面利回りの平均値はついに5.0%を下回ってしまいました。 現在販売中のオーナーチェンジ物件に関しては、平均で4.3%まで下落しており、長期保有に向けた魅力的な投資物件が減っていますね。東京の方は利回り2%〜3%の物件も多かったりするので大阪はそれでもまだ利回りの観点ではお得な物件は多い方だと思いますが。
利回り下がっても投資目的で購入する方は依然多いので、2023年もタワーマンションの新築・中古を投資で購入する方は増えるとは思っています。
先ほど、在庫数が増えている話がありましたが、自分の家が売れないどころか内見予約などの問い合わせが全くない状況になると、すぐにでも値段を下げるような物件も意外と増えるかもしれませんね。中古マンションはやはり個人がメインで新築マンションのデベロッパーみたいに体力はないので、自身の2度の売却経験からも長期販売なるのは結構怖かったです。
当社では、現在賃貸中の物件だけではなく、市場で売り出しされている”約550部屋全て”の想定賃料を常に算出・自動更新する仕組みを構築し、魅力的な投資物件をご提案できるからです。
大阪タワーさんのおっしゃるように、個人のオーナー様が「早く売却したい」と考えるお得な条件の物件も、常にウォッチしていち早く皆様にお届けさせていただきます!
2023年も実需物件だけでなく投資物件も引き続き購入検討していきますので、TOWERZさんからのお得物件情報は楽しみにしております(笑)
さて、長くなってきたので後編もこのあたりで締めたいと思います。
ありがとうございました!
読者の皆様、前編・後編ともにお付き合いいただきありがとうございました!
今年は通常の新築マンションのモデルルーム訪問記事だけでなく、様々な企画・対談などもやっていきたいと考えています。
『こんなテーマで対談してほしい』、『この中古物件の内覧レビュー見たい』などのリクエストがあればお気軽にコメントください。
では、また次回の記事をお楽しみに!!
■座談会をしたメンバーの記事やYouTubeのリンク先
記事を楽しく拝見しました。中之島地区のマンションを検討しているのですが 以下の点についてはどの様にお考えでしょうか。2031年の新駅開通あたりまでは 最低保有を予定しています。
1)パークハウス中之島タワーとシエリア中之島のどちらが資産価値が高いでしょうか。
パークハウス中之島タワーがランドマークで 所有権もあるので いい様にも思いますが、シエリアも立地がよく新築で魅力的です(でも定借です)。ランドマークが シエリアに変わるのでしょうか。
2)パークハウス中之島タワーの中古は 高層階、角部屋については 低層階より今後も価格の上昇率は高くなりそうでしょうか。今でも 結構な坪単価なんですが。
今は 梅北ですが、中之島5丁目の再開発もあり、将来的に魅力がありますね。
よろしくお願いします。
コメントありがとうございます!
>1)パークハウス中之島タワーとシエリア中之島のどちらが資産価値が高いでしょうか。
→エリアNo1物件だと大阪最大規模のザ・パークハウス中之島になるとは思いますが、シエリアタワーも複数路線の駅近、梅田まで徒歩圏内、川沿いタワーマンションという点ではランドマーク性があり人気にはなると思います。が、定期借地ということもあり、どこまで資産価値が維持されるかが難しい所ですが、ランドマーク性があるのは間違いないと思います。
ザ・パークハウス中之島タワーは裏手に小中一貫校が新設されるので、ファミリー層に更に人気になりそうです。
>2)パークハウス中之島タワーの中古は 高層階、角部屋については 低層階より今後も価格の上昇率は高くなりそうでしょうか。今でも 結構な坪単価なんですが。
そうですね。ここ最近の値上がり率を見ても低層階・中部屋より、高層階・角部屋の方が単価が伸びています。
特に角部屋の価格上昇率が高く、2年前だと20階前後の角部屋が8,100万円でしたが、今は10階前後の角部屋が9,500万円で成約されています。
もちろん方角などの問題もありますが、競合が多い部屋より希少価値が高い部屋がより高騰するかとは想定しています。
高いのはおっしゃるように高いのですが、ザ・パークハウス中之島の角部屋・高層階などは賃貸も含めると外国人の方も一定は住んでいますので、金銭的に余裕のある方は多い印象です。
中之島5丁目はリーガロヤルホテル裏手の開発&なにわ筋線の開発で更に盛り上がってくれることを期待しています。