1 『平安京』って現在の京都のどのあたり
- - 1.0.1 平安京の条坊図をGoogle Mapに重ねて遊んでみなはれ。 …
  - 1.0.2
2 『千本丸太町』から千本通を北へ北上
3 かつて「森」と呼ばれた場所に『京阪電鉄不動産』
4 北野商店街、表通りからは見えない路地奥に広がる未知の世界
5 三角広場から西へ、バリケードラッシュ!!
6 プレサンスロジェ京都西陣／プレサンスコーポレーション

『平安京』って現在の京都のどのあたり

「平安京」のメインストリート「朱雀大路」が現在の「千本通」だとハッキリと認識したのはここ数年ぐらいの事でした。

はためく「のぼり」にSENBON SUZAKU-OJIとあります。かつての栄華はもう感じることができませんが、それはそれで滋味深いストリートとなっています。(深い味わいがある通りとの意味です。)

ただ都がどのぐらいの範囲であったかなんて、他府県出身の私は意識する事もなく、たまに京都出身者が「洛中」「洛外」なんて言葉を使いながらdisり気味に会話をしているのを横でぼんやりと聞いていたりしてました。

非常にわかりやすい、こんなサイトを見つけました。

平安京の条坊図をGoogle Mapに重ねて遊んでみなはれ。 …

朱雀大路てどこいったん？平安京の南北のメインストリートである朱雀大路は、現在の千本通に該当します。場所もほぼ同じと考えられます。
ただ、当時の朱雀大路が、幅28丈(約84m)と、クソでかい道であったのに対し、現在の千本通は広いところでも24,5m程度と、半分以下の幅員となっています。
10世紀には朱雀大路の玄関口である羅城門が台風で倒壊、960年の平安京内裏の焼失、戦国時代では応仁の乱によって京の過半数が焼失するなどして、朱雀大路自体も機能しなくなり荒廃していったため、徐々に縮小されていったためですね。

※歴史雑談録より引用

私なりに加筆させて頂きました。かつての都の右上端に現在「京都御苑」が位置します。

『羅城門』なんて、今では羅城門感ゼロです。。

今では公園です。

ここからクソ広い道幅84mの朱雀大路が北へ伸びていたのです。

羅城門から、こんな都が広がっていたのです。

京都市生涯学習総合センター（京都アスニー）・平安京創生館にて撮影

では、かつての都の中心の中心、大内裏／平安宮へ、今回のスムラボ出発の地「千本丸太町」へ向かいます。

『千本丸太町』から千本通を北へ北上

千本丸太町の交差点、西南角に位置する

ラーメン店　醍ぶ

麺琥珀(こはく) 800円

天下一品や新福菜館が大好きな私には限りなく透明に近いスープ。

女性一人客もいらっしゃいました。

この千本丸太町は平安宮で最も重要な施設である朝堂院の正殿「大極殿」がこの辺りにありました。

しかし、今はそんな重要なパワーを感じる事もなく平安京のメインストリート朱雀大路(千本通)を北へ進みます。

古い町屋がまだ残る上京区、コロナ前ゲストハウスが大量に増え、民泊反対の貼り紙をあちこちで見かけました。千本通沿いにも暖簾がかけられたゲストハウスが見えます。

さぁ、アフターコロナ。旅行者が増えてきた千本通、これからどんな変化が再び訪れるのでしょう？

この界隈、最寄駅はJR「二条」駅となり駅徒歩10分ほどかかります。さらに北上すれば駅距離が増えますので、駅近エリアとは言い難い立地です。

新築された賃貸マンション

今日は日曜日のため休みのお店が多い朱雀大路(千本通)です。かつての都のメインストリートは静かなもんです。

別日に来ると、鉄砲店なのです。

かなり個性的な店主が想像できます。

「やまに寿司」の北側に見えるバリケードは

青い看板は

分譲マンションの可能性もある「新都市企画」

こんなメインストリート朱雀大路に接していながら空き家になってポストから郵便物が溢れてしまっている住宅。栄枯盛衰を感じさせます。

さらに、もう一丁。

またまた「新都市企画」

この「新都市企画」は大手と組んで新築分譲マンションをここ京都で展開しています。賃貸マンション、ホテルの実績もあります。

こちらは京都御苑横の烏丸通沿い、住友商事と定期借地権付分譲マンション『京都御所西プロジェクト』を計画しています。

現地撮影2023.4.13

西大路御池では『ジオ西大路御池ザテラス／阪急阪神不動産』

現地撮影2023.4.10

・・・・・・・千本通に戻ります。

ガンダムの北

2022年3月開業したタイ式パンダ食堂に「大市」の看板。千本通を西へ入ると

すっぽん料理 「大市」、こんなお店が生き残っているのが千本通界隈です。

ユネスコ無形文化遺産登録

そして、千本通沿いに現れる何かが始まりそうな建物。かつては西陣昭和館という映画館があった場所であり、その跡地に建ったのが『阪急ニッショーストア千本店』でした。

ストリートビューをみると以前は「スギ薬局」が入っていました。

四条大宮の立ち呑み屋「庶民」での勤務経験を活かし、女性店主が娘さんと一緒につくったのが銘店、『BOND』2016年開業です。右手にバリケードが見えました。

訪日旅行者らしきグループが店内に見えました。旅行者が千本通に帰ってきました。

かつて「森」と呼ばれた場所に『京阪電鉄不動産』

そして、こちらのバリケードが『京阪電鉄不動産』の敷地。

現地撮影2023.4.9

労災保険関係成立票の「注文者の氏名」に『京阪電鉄不動産』の名前が見えました。

ここはかつて「森」と呼ばれた場所。

こんな、ツイートがありました。

（拡散ちょっと希望）千本下町者町。多くの住民に親しまれてきた森にいよいよ開発の動き。マンションだそう
かつてここにあった「遊・空間U」やパン屋さん、立派な町家や洋館も重機で乱雑に壊されてしまうのか。少しでもレスキューに行きたい。事情や大家さんご存知の方いらっしゃらないでしょうか。 pic.twitter.com/ptlFh72JdM
— はしもとさゆり (@hsm2) March 17, 2023

こちらもご参照ください。遊・空間　u

「森」に一度行きたかった、時すでに遅しでした。

敷地は東側と南側にも接道しています。

東側は歴史がありそうな建物が飲み込まれています。理不尽なようにも見えますが「売る者があるから買う者があり、買う者があるから売る者がある」という自然の摂理にも思えます。

そして、この敷地の北側の通りは

「上長者町通り」になります。

この「上長者町通り」は何もさえぎられなく大文字が見えるので8/16の送り火の時は最高のビュースポットです。

東を見ると通りのはるか先の大文字山に大文字が見えました。

上長者町通りを西側に見ると『千本日活』がどんつきに見えました。

卑猥なポスターが貼られ、THE 昭和な空気が充満しています。

夜ともなるとこの静謐さの中に浮かぶ、ピンクのネオン。

余談ですが、千本日活近くの焼肉「江畑」。京都焼肉の中ではかなり上位に入ると思われるお店です。しかし私はまだ行けていません。

千本通はかつてたくさんの映画館がありました。さきほどのスギ薬局跡地の建物も「昭和館」という映画館だったようです。

歓楽街『西陣京極』にも映画館が4軒ありました。

かつての輝きと喧騒は消え、現在は静けさと暗闇を手に入れています。

千本通に戻り、2021年7月に開業した「千本ハナビ」

2021年12月開業の「近江牛畜産あさひ千中店」

「千本中立売」交差点、時計台は止まったままです。