はじめに
- 本稿は、福島県福島市におけるJR福島駅東口の近況を紹介するものであります。
- 同エリアにて分譲マンションを検討中の方々にとっては、ネガティヴなお話となります。
福島駅東口地区第一種市街地再開発事業
概要
- 当該事業は、福島駅の東口を象徴していた辰巳屋ビル等の再々建替や、周辺エリアにおける未利用地などを含めた再々開発を実施するものです。
経緯
- 本事業の進捗については、直近では、((勝手に仮称) プラウド福島平和通り、福島駅東口の再開発等、福島市の動向をまとめました。) にて2023年7月に紹介をしたところです。
- 前稿では、物価や人件費の高騰による影響を受け、
- 総事業費の増額
- 変更された事業計画の内容
- さらなる工費の再検討
- 2023年度の建築工事、ならびに2026年度の開業の各予定時期をそれぞれ1年延長
- 規模や外観等の計画変更は予定されていないものの、建物内部施設の配置変更等が行われる可能性
現時点
- 2023年12月の各報道機関におけるプレス情報に基づき、前稿からの新たな動きをまとめました。
福島市長 (福島民報からの引用)
- 資材の変更や計画の再調整を図ってきたが、工事費高騰の影響を抑えるには至っていない
- 着工の見通しが描けないとした上で事業全体を成立させるには「市のコンベンション施設も含め、踏み込んだ見直しを行うことも視野に検討しなければならない
福島駅東口地区市街地再開発組合
- ビルの階数減や一部の施設の規模縮小を含む計画の再構築が求められている
- 資材価格の先行きが見通せない中、現計画を維持した上で年度内に着工時期を定めるのは難しい
- ビルの規模を縮小するなど計画の再検討は避けられない
工事の進捗状況
状況の概要
- 現在は、解体工事が進められており、その程度は、2023年11月末時点で72%
- 工期に関しては、当初の予定通り、2023年度末を見込む
現地の状況
写真版
各写真
①①
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②
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③
④
⑤
⑤
⑥
動画版
所感
事態はさらに深刻になりつつある
- 2023年7月頃では、当該事業の核をなす複合棟の主たる変更が予定されていませんでした。
- しかしながら、2023年12月頃には、この複合棟を含めた計画全体の見直しが検討される状況にまでなっています。
- さらには、2024年1月5日の報道では、福島駅東口と西口における一体的な再開発のための検討委員会を来月に組織することを市長が明言しました。
- このことにより、さらなる課題が加わることになり、より本事業の先行きが怪しくなろうとしています。
今後の見通しを予測すると、、、
- 解体工事は、2024年3月には終わる予定ですが、現在の計画の見直しに時間を要することが明らかな状況においては、計画延長した2024年度中に建築工事の着工できるかも不透明であると思います。
- 特に東西の一体再開発までを含めた検討とするならば、さらに防災や減災などの視点も加わるため、事業計画自体を白紙に戻した方が良いのではないかとさえ感じます。
- いずれの状況になるにしても、期間の程度の差はあれど、解体工事後の敷地がしばらく手付かずになるのは明らかです。
- さりとて、空地にしておく訳にもいかず、駐車場として運用されることになるのでしょうか。
ホテルルートインGrand福島駅前
- さて、福島駅東口周辺の動きとしては、超駅近の信号なしのダイレクトアクセスを可能にした一等地に建設中のビジネスホテルがあります。
- ルートインホテルズの出店計画は、かなり凄まじいものがあります。
建築計画の概要
- 建築物の名称:(仮称) ホテルルートイン福島駅前
- 地番:福島市栄町45番1、46番1、47番3
- 用途:ホテル、駐車場
- 敷地面積:2,129.83m2
- 建築面積:1,248.05m2
- 延べ面積:9,587.90m2
- 規模、構造:RC造 (ホテル棟)、S造 (駐車場棟)、地上12階建
- 高さ (ホテル棟): 40.20m
- 工事完了予定:2023年12月29日 ← パネルの情報のまま書きましたが、おそらく2023年は2024年の誤りであると思われます
- 建築主:ルートイン開発株式会社
- 施工者:鉄建建設株式会社
公式ウェブサイトによる情報
- 名称: ホテルルートインGrand福島駅前
- 開業予定時期: 2024年12月
- 客室数: 294室
現地の状況
位置図補足
1) 福島駅東口周辺におけるその他の様子
2) パネルアート
3) 辰巳屋ビルの解体
2023年6月末時点
2023年10月末時点
フラッシュバック
おわりに
- (勝手に仮称) プラウド福島についても事業計画の変更が起こり得る状況にありますので、検討中の方々は、本再々開発事業そのものの動向を今後も注意深く追って行く必要があります。
- 場合によっては、事業中止も視野に入れておくくらいの余裕を持った検討をされておくのが無難な選択であろうと思われます。
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